3人の男の子を育てる5人家族のママことハレバレちゃんです。この記事ではお金の勉強として、給与の内訳について解説していきます。皆さんは給与明細を見ることがありますか?その内容について考えたことがありますか?通帳に入金された金額を見て、少ないなと感じている方も多いのではないでしょうか。働けど働けど手取りは増えない。その理由がわかるかもしれません。
はじめに
ハレバレちゃんのブログの柱から、今回の記事に該当するテーマはコチラです♪
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- 【節約】家計管理をしてお金をコツコツ貯めたい
- 【投資】子ども3人の教育費、60歳までの退職を目指すためにお金を増やしたい
- 【共働】子ども3人を育てながら、共働きを両立させたい
- 【挑戦】株で一攫千金、ブログで稼ぐ…本業以外でお金を稼ぐには…?
- 【家族】男の子3人の子育て、旦那や親とのことなど…ハッピーに過ごしたい
「給与の内訳」についてのお勉強の回です。
記事のテーマには当てはまりませんが、最終的にはどのテーマにも繋がっていく大事なお話になるかと思います。
月収30万円のサラリーマンの給与の内訳とは?
いわゆる「基本給(額面、月収ともいう)」が30万円の中小企業に勤めるサラリーマンがいるとします。
その給与の実態を見ながら、税金と社会保障について考えてみたいと思います。
色々と個人(家庭)差・地域差があるので正確な数字ではありませんが、一般的な例として見ていただければ幸いです。
なんと会社はあなたのために40万円を払っている。しかしあなたが受け取っているのはたったの…?
図にしてみたのでご覧ください。
このサラリーマンの場合、基本給は30万円ですが会社が負担しているのは40.7万円にもなります。しかし、あなたが受け取っているのは26.7万円になるのです。
なぜか。
まずは40.7万円の方をみていきましょう。内訳は次のとおりです。
- 基本給
- 各種手当
- 社会保険料の会社負担分
- 厚生年金保険料の会社負担分
- 雇用保険料の会社負担分
「基本給」は恐らく皆さんが自覚しているであろう給与の部分です。ここが年功序列や実績が認められると昇給する部分です。初任給が××円というのもここのことを指しています。
「各種手当」は企業によって大きく異なります。メジャーどころでは通勤手当、住居(住宅)手当、家族(扶養)手当といったところでしょうか。時間外手当や深夜手当は勤務状況によって大きく増えることもあるでしょう。手当が手厚いと基本給が少なくても交通費や住居費の負担が減るため、家計が助かるケースもあります。また、正社員と非正社員で手当てに差がある場合もあります。
通勤手当や住居手当や会社の任意ですが、時間外手当や深夜手当、休日勤務手当は会社が支給しなければならない手当です。違いに気を付けましょう。
「健康保険料」と「厚生年金保険料」はサラリーマンの場合、労使折半といって会社が半分負担することになっています。給与明細を見て、「健康保険や厚生年金がものすごく引かれてる!ムキー!!!!」とお思いの方もいるでしょう。しかし、本来あなたが負担すべき保険料はこんなものではないのです。半分しか負担していないのです。「雇用保険料」に至っては、会社負担の方が多いです。30万円のこのサラリーマンの場合、毎月5.7万円をあなたのために会社が負担しているのです。
というわけで、会社は「基本給」だけでなく「各種手当」と「会社負担分」をあなたを雇うために払っています。
30万円で雇われてるあなたは会社から見れば40.7万円で雇っているようなものなのです。
ハレバレちゃん
なぜこんなに手取りが少ないのかのナゾに迫る…引かれすぎてこわい
会社が40.7万円をあなたのために使っているのに、あなた自身の手元には26.7万しかない。なぜ?
次は給与から控除されるお金について考えていきたいと思います。
もう一度先ほどの図をみてみましょう。
控除(引かれている)の内訳は次のとおりです。
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
- 所得税
- 住民税
長くなるので、細かく分けて説明していきます。
健康保険料は都道府県ごとで異なる!
「健康保険」は病気やケガ、病休や産休のときに保障が受けられるためのものです。医療費が一般的に3割負担で済んでいるのもこの制度のおかげです。健康保険料は「基本給+手当」から算出される「標準報酬月額」と各都道府県で決定する料率で決まっています。
ちなみに40歳になるとこの健康保険料の中に介護保険料というのもプラスされるようになります。
自営業者、学生、年金生活者が加入するのが「国民健康保険」、大企業のサラリーマンが加入するのが「企業や団体の健康保険組合」、公務員が加入するのが「共済組合」です。
今回の例は中小企業のサラリーマンなので、「健康保険(協会けんぽ)」の加入としています。
ハレバレちゃん
曇ちゃん
ハレバレちゃん
例のサラリーマンは、基本給と手当で35万円。35万円は報酬月額表では36万円に該当。健康保険料は都道府県でバラつきがありますが10%とし、40歳以上のため介護保険料が1.82%とします。
360,000円×11.82%=42,552円
労使折半で21,276円の負担になります。
※2023年3月分から料率が変更されています。あなたは増えているでしょうか、減っているでしょうか。
▼関連ニュース▼
65~74歳の医療費支援見直し 健保組合の負担増案提示 厚労省(2022.12.01)
介護保険料率は過去最高を記録 協会けんぽ(2023.01.23)
厚生年金保険料は将来の生活を支えるものらしいけど…?
「厚生年金保険」はサラリーマンが加入する公的年金になります。すべての人が加入している「国民年金」が1階、「厚生年金保険」が2階とよく例えられています。
高齢者になったときにもらう老齢年金(だいたいこれをみんな、「年金」と言っている)、障害者になったときにもらう障害年金、世帯主が亡くなったときに遺族が受け取る遺族年金があります。
厚生年金保険料は「基本給+手当」から算出される「標準報酬月額」と定められた料率で決まっています。
厚生年金保険の保険料率は、年金制度改正に基づき平成16年から段階的に引き上げられてきましたが、平成29年9月を最後に引上げが終了し、厚生年金保険料率は18.3%で固定されています。
例のサラリーマンは、基本給と手当で35万円。35万円は報酬月額表では36万円に該当。
360,000円×18.3%=65,880円
労使折半で32,940円の負担になります。
ハレバレちゃん
曇ちゃん
雇用保険料はお世話になっている人といない人の差が激しいかも
「雇用保険」は失業したときにもらう失業保険や、育児休業、介護休業のときにもらう給付金などのための保険です。労働者の生活の安定のためにあると言われています。
こちらも実態にあわせて料率が見直されています。昨今は軒並み上昇中です。
例のサラリーマンは、基本給と手当で35万円。
350,000円×0.6%=2,100円
ちなみに会社負担は、350,000円×0.95%=3,150円です。
※2023年4月より料率が上がります。
▼関連ニュース▼
雇用保険料率の引き下げ終了へ 来年4月から1.55%に 厚労省(2022.12.19)
ハレバレちゃん
所得税は扶養人数で大きく変わるけど、子どもは扶養人数にならない…!
「所得税」は所得に対する税金です。「基本給+手当」から「手当の非課税分+社保+雇用保険料」を差し引いた額を課税対象額といいます。
その金額に対して、扶養人数を加味した所得税が定められています。金額が大きい人ほど所得税はより大きくなるように設定されています。(累進課税)
例のサラリーマンは、基本給と手当で35万円。うち通勤手当の非課税が1万円。社保と雇用保険の合計が5.6万円。
350,000円-10,000円-56,316円=283,684円
これを税額表で見ると7,710円となります。
今回は扶養親族の数が0人の場合です。例えば妻を扶養親族にしている場合、所得税は6,100円になります。ちなみに、16歳未満の子どもは扶養親族の対象にはなりません。
ハレバレちゃん
曇ちゃん
なお、サラリーマンの場合、12月に年末調整があり、そこで生命保険や地震保険、iDeCo、住宅ローン控除、扶養人数の確認等を行い、最終的な所得税が決まります。
生命保険料控除やiDeCo、住宅ローン控除を上手く活用することで、少しでも所得税を抑える(節税)ことができるかもしれません。
住民税はふるさと納税を活用したいところです
「住民税」は県民税と市民税からなっており、自治体のサービス(救急や福祉、ゴミ処理等)をまかなうものです。計算方法については複雑なので割愛させてください。所得税でも少し触れたように、収入から色々な生命保険料控除等を差し引いて計算していきます。
住民税は去年の収入を締めてから算出され、6~5月にかけて支払っていきます。
ハレバレちゃん
曇ちゃん
例のサラリーマンは、2.5万円で算出しています。
ふるさと納税をしていると住民税にあたる部分を他の自治体に納めているので、ここに出てくる住民税は少ないと思います。また、副業をしていると会社では見えない収入があるため「この職員、この給与なのに住民税がやけに多いな?」と思われる可能性があります。
とにもかくにも引かれまくっているわけです
というわけで、例のサラリーマンは基本給は30万円でしたが手取りは26.7万円となりました。
ここだけ見ると3万ちょっとに見えますが、もしも社会保障や税金がない世界だったら、あなたは会社から40万円の労働対価を得られていたかもしれません。そうなると14万も引かれている気がしませんか?
もちろん健康保険料も厚生年金保険料も雇用保険も所得税も住民税も、日本という社会が上手く回るために必要なものではあるのですが…。
まとめ
今回は給与の内訳について解説してみました。難しい話をここまで読んでいただきありがとうございます。確認をしながら書いたつもりですが、割愛した部分も多々あります。それだけ税金や社会保障の仕組みというのは複雑にできています。複雑にすることで国民の関心を削ぐ作戦だと個人的には思っています。(建前は不公平感が生じないように設計しているのでしょう)
私は毎月、自分の分も曇ちゃんの分も給与明細を手入力で家計簿に入れています。正直めんどくさいです。しかし、この作業をすることでいかに自分の手元に届かないお金があることが感じ取れます。
例えば2020年の我が家の家計簿がコチラです。
▼マネーフォワードで家計簿をつけて家計管理をしています▼
住宅費や食費、教育費などよりも圧倒的に税金と社会保障(社会保険料、厚生年金保険料、雇用保険料のことです)の割合が多いことがわかるかと思います。4分の1超ですからね。もっと年収が多い方はもっともっと割合が大きいと思います。当たり前ですが、食費等には消費税かかってますしね。
一揆寸前?令和の時代の「五公五民」は本当か 「国民負担率47.5%」の意味を考える(2023.02.25)
ハレバレちゃん
私にできることは
給与明細をチェックすること
天引きされている項目に関するニュース(雇用保険料引き上げ等)をきちんと拾うこと
ブログやSNSで共有すること、発信すること、家族や周りの人とも話してみること
不満があれば首相官邸のご意見フォームに送ること
選挙に行って自分の思いを託すこと
かなと思っています。
もちろんこれとは別に支出を見直すとか、投資をするとか、副業をするとか、そういうこともやっています。
お金に関心をもつことで、自分や家族、子どもの選択肢を狭めず幸せに過ごしたいということが私の思いです。
ハレバレちゃん
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